140字からの離脱

 修論が終わり時間に余裕ができて、最近はもっぱら本を読んでいる。残りわずかの学生生活、頭空っぽにして遊べばいいのに、とも思うが。情報収集していないと気が済まない人間なのかもしれない。今読んでいるのは、文化批評の本と哲学の本。読み終わったら感想書かないとね。

 ぼくが本を読むようになったのはここ半年ぐらいの話で、どちらかと言えば読書は好きではなかった。本を読むって時間がかかるし、体力も使う。でも文章を読むこと、情報を得ることは好き。そういう意味ではTwitterは自分にとって最強のツールだった。

 Twitterの強みとしてはなんといっても140字制限。この制限のおかげで、短い時間で多様なトピックについてたくさんの情報が得られる。Twitterを眺めているだけで、音楽の話、野球の話、テレビゲームの話、はたまた友達のプライベートでユニークな話など、次から次へと自分の興味がある話が流れてきてワクワクした。7年前に始めて以来、スマホを手に取って一番初めに開くアプリはずっとTwitterであった。

 ところが最近はそうでもない。Twitterを見ていても、何も面白くない。RT稼ぎのための決まりきった構文、誰のためにもならない嘘、ニュースに短絡的に反応する声…もともとその様相はあったが、今回の件(あえて書かない)で一気に顕在化した。繊細な人ならこんなの耐えられないだろう。

 もちろん、全員が全員この空虚なゲームに参加しているわけではない。むしろ、この文章にたどり着くようなぼくのフォロワーにはそういう人は少ないだろう。しかし思っていたよりも多かった。それが悲しかった。やるせなかった。

 彼らの多くが意識的にこのゲームに参加しているわけではないのは分かっている。でもあまりにも多すぎて、この言葉にし難い空気の伝播力というものが怖くて仕方ない。ウィルスの感染よりもよっぽど怖い。

 こんなディストピア化した場所では、発信する側としても、140字のつぶやきを残す気が起きない。最近になってブログ意欲があがっているのも、Twitterの限界を感じたからなのかもしれない。

 これからはインスタとブログ中心で、Twitterはそのリンクをただ貼りつける場所に段階的になっていくかもしれない。少なくとも自分の中では。140字からの離脱を考えている。

POTLUCK Lab. vol.3 感想

2月8日(土)、CIRCUS OSAKAにて開催されたDTMワークショップ「POTLUCK Lab.」に参加しました。今回はvol.3。

イベントの詳しい内容についてはtakawoさんの以下のレポートを参照ください(いつもありがとうございます🙏)。

t.co

 

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レコード/MP3/WAV聴き比べ

レコードについて原理はなんとなく知ってたものの、レコードで音楽を聞いたことがない僕としては、これはかなり興味深い企画でした。mp3のサンプリングレート等に関しても、Apple MusicとSpotifyの音質違う気がするなあと思う程度で、でも結局聴いてるイヤホンもそんな良いやつじゃないからなあとか思ったり。クラブのデカいスピーカで聴き比べるなんてなかなかないことなので、是非体験したいなと。

聴き比べてみた結果、それぞれ音の性質の違いはなんとなく分かるものの、どっちがどっちかは分からず。体感として非圧縮の方は低音が好き、ただ高音が耳に刺さる気がしました。恐らく耳がmp3に慣れてるんでしょうね。

「これは奇跡のなめらかリレーだ!」って言ってみたいな。

 

ピアノ男「ご冗談のような音楽とおふざけテクニック」

ナードコア付近の音楽について、ものすごく丁寧に体系化された説明だったので面白くて興味が湧く発表でした。

好きなものを好きって言って表現するのってめちゃくちゃ良いなと。自分の制作スタイルもそうありたいなと思いました。

個性、オリジナリティについて「よく出来た量産品よりも、唯一無二の💩」という言葉は金言だなと再確認しました。最近作った曲も、この言葉をかなり意識して作ったので。

あと、スライドに書いてあることは真面目なのに、タイポグラフィがよく分からん感じで面白かったです。これもおふざけのバランスを気にしての事なのかな…?

ピアノ男さんの音楽に向き合う姿勢や考え方が伝わってきて、とても勇気づけられる内容でした。

 

mochiron(柿本論理)「コードの話」

高度な話でした。

「音程」から「セカンダリドミナント」まで。ちょうど自分が独学で勉強した範囲の音楽理論の話だったので、復習的な気持ちで聞いてました。初見で全部理解するのは到底無理ですが、雰囲気をつかむには(理論を全く知らない人には特に)為になる話だったと思います。

挙手するのが恥ずかしかったのかもしれませんが、音楽理論を学んだ上で楽曲制作してる人が思っていたよりも案外少なくてびっくりしました。みんな感覚であんなカッコいい曲作るの…?すごい。

持ち込み音源試聴会でも思ったんですが、自分はコード色がある曲が好きなので、コードはじめ音楽理論を考えるのは好きです。ただ、理論を考えるあまりに自分の感覚をなおざりにすることがないようにしないとなと思いました。

 

Mita(CIRCUS OSAKA店長)「ハコの人に聞く」

クラブという場所に関して、普段足を運ばないこともあり全く知識がなかったので、興味深い話ばかりでした。

内容とは少し逸れるかもしれませんが。

文化的な問題か、クラブへ音楽を聞きに行くってめちゃくちゃハードル高いんですよね。日本に住んでいるほとんどの人にとっては曲=歌だろうし、音に身を委ねるって発想がない。かくいう僕もPOTLUCK Lab.がなければメトロにもサーカスにも行ってない訳ですが…

知ってる人が出てるor友達がいるっていう条件じゃないとなかなか行けないですね。そういう意味ではPOTLUCK Lab.でクラブを主戦場とする友達がいっぱいできて嬉しい。

あと、自分が演者になったとしたらどうなるんやろう、何をするんやろうとか考えたりしました。今まではそこを全く意識せずに曲作りしてたのですが。そういうことから始まる交友とかもあったりすると思うので…なんか音楽流しながら楽器演奏するか、はたまた自分で楽器作るとか…?

 

持ち込み音源試聴会

今回は計50曲ほど。毎度のことながらみんなの曲のクオリティにビビります。

試聴会の前半は歌メロ、コード色強めの曲、後半はDJユースの曲中心。全体的にはやっぱり前半の方が個人的に好みでした。なんだかんだ求めている歌心。

POTLUCK Lab.も回数を重ねるごとに知ってる人が増えてきて、知ってる名前が出るたびに「あ、あの人や」ってなるのが面白い。そして曲を聴いて「あー今回はこんな感じか!」となる。楽しい。

僕は今回「ビタミンが足りない!」という曲を提出いたしました。近日中に配信されるコンピアルバムに収録予定の曲です。配信開始次第、そちらから聴いてもらえると嬉しいです!

自分の曲を流してもらったのを聴いてみて、家で聴いてる感じとクラブでの出音が思ってるよりも違いすぎてびっくりしました。低音めっちゃ出る、中音域混ざりすぎて全然聞こえねえ!ってなりました。ミックス難しすぎでしょ…

これも毎度のことながら、自分の曲に対してその場で反応もらえるのはめちゃくちゃ嬉しい。今回は特に変な曲ができたなと思ってたので、安心したというか、自己肯定感を貰いました。「◯◯(アーティスト名)っぽさを感じる」的なコメントを貰うのも嬉しいです。自分が無意識で辿り着いたところに関してリファレンスが貰えるので。もらった分は何らかの形でちゃんと返したいな…!

 

POTLUCK Lab.を通して

ワークショップ後の二次会ではほとんどずっと誰かしらと喋ってました。ありがたい。避けてる訳ではないですが、今回も主催、登壇者の方々に話しかける勇気は出ず、と言った感じでしたが。

初めて会った人、話しかけてくださってありがとうございます。

会ったことはなかったけど実はTwitterフォローしてましたって人、まじで嬉しいですありがとうございます。

そして、今まで何回か喋ったことある人はより深く、という感じで。

二次会の後はコンピ制作のための合宿。真面目に会議したり、UNOしたり。残り1枚になったらちゃんとUNO!って言わないといけないですね。そのあと夜な夜なDTMする流れになったのも面白い。

 

ここからは本当に感想、というか、思ってることを。

POTLUCK Lab.で出会った人たちを見てて思ったのは、各々が自分を持ってるというか、他の人が持ってない個性を持っていて、それを隠したり歪めたりすることなく表現しているのがすごく良いなと。だからこそ、この人たちに褒められると嬉しいんだろうなと。お互いフラットに接する感じがめっちゃ良いなと思いました。そういう人と喋るのが一番楽しい。最近たまたま勉強してる哲学の話とか、まさかできるとは思ってなかったので嬉しい。笑 本当に素敵な人たちです。

あと、それぞれの専門性がお互いに良い感じの距離感だなと感じました。自分の領域は工学の電気電子ですが、同じ工学の機械系の人がいたり、デザイン系の人がいたり、さらに芸術方面によると舞台の人がいたり。

共通するのは、みんな自分の専門に自信、とはいかなくとも誇りを持っていること。あとは有り余るほどのバイブス。この人に着いて行けば面白いことが起きるに違いない!的な。そんな連鎖が起こって新しい文化はできていくのでしょう。

これからもよろしく!

【ネタバレ注意】SAKANAQUARIUM2020 "834.194光" 感想(京都2日目)

2020年1月29日、サカナクションのホールツアー公演に行って参りました。会場はロームシアター京都。僕の地元、京都での公演ということで見に行かねば!とチケットトレード制度を利用してなんとかチケット1枚確保。今回の公演、必死にチケット取った甲斐があったなというレベルでは収まらないほどの深い感動を覚えたので、まだツアー中ではありますがブログに書き残そうと思いました。

 

~以下、セトリや演出などのネタバレ要素を含みます~

 

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会場、ロームシアター京都の玄関口。奥のほうに物販の列が見える。

 

セトリは以下のとおり。

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開場、開演

サカナクションのライブは開場から始まっていました。通路を歩いて会場のドアを開け入ると…ケムリでほとんど見えない!なにこれ!

僕が座る3階席からは3階席しかはっきり見えず、下の1階席を覗いてもケムリでほとんど見えない。うっすら人影が見える感じ。ステージがどこにあるかも分からない。まるで竹田城跡の雲海のよう。

環境音的な音楽が流れていて、夢の中にいるような、幻想的な雰囲気。数十分間、ずっとニヤニヤしながら開演を待つ。

 

いよいよ開演、ケムリがなんとなく晴れてきてステージが見えるように。ステージは意外と近く、狭いことに初めて気付く。そしてメンバー5人のシルエットが見え始めた頃、山口一郎指揮者のもと音が鳴り始める。最近では定番の始まり方。でも、いつもとちょっと違う。楽器の音の間に声が聞こえる。「セカイ…セカイ…」まさか!?

 

そのまま始まった1曲目、グッドバイ!!

何ということでしょう!いつも最後に演奏するあのグッドバイが、1曲目!

今回のツアーは前回(アルバム直前)のツアーからの続きなんだな、とここで理解した。1曲目のグッドバイは格別。ぼんやりと、シルエットしか見えないのもまた良い。

 

2曲目、マッチとピーナッツ。ケムリが薄くなり照明は明るく、メンバーがはっきり見えてくる。衣装全員白!いつも黒やのに!そして上から見てたのですぐ気付いた、バンドセットも横並び!(普段は上から見るとM字)

 

3曲目キキッドルーム、なんだかんだ久しぶりに聞いた気がする。

"君は平日京都の ここでしか会えない人"。

 

そろそろ盛り上げる曲とか来るのかな、と思い始めた4曲目、ネイティブダンサー。ゆっくりと盛り上がっていく感じ。良い。冬の曲。昨年末のレディクレでも演奏していました。あのときよりもクラップがきれいに揃う。笑

 

5曲目、ユリイカ。あれ、また落ち着いた。静かに静かに。でもエネルギーは溜まっていく感じ。ステージのバックに(多分前回と同じ?)映像が投影されてたっぽいけど、残念ながら3階席からは見えず。ただイントロの入り方は前回とアレンジが違っておおっとなった。

 

確かめたのさワンダーランド

ユリイカのアウトロ、ケムリがまたもくもくと会場内を包み始める。またステージが見えなくなっていく。音も大きくなっていく。ぐわーっとエネルギーが溜まっていき、そして。

ふっと音が開放される。と同時にエレキギターの音、ワンダーランドの「君は深い」のフレーズ。

うおぉ…と思わず声が漏れた。そして何も動けず、何も考えられず、ただただ立ち尽くした。この日の公演通して、一番印象に残ったのは間違いなくこのシーン。

前回のツアーで聞いたときはまだ未発表曲であったワンダーランド。初めて聞く曲ながら、炎を使った演出、ノイズとともにフェードアウトしていく演出など、かなり衝撃が大きかった。だが今回の衝撃はそれを更に上回る。アルバムリリースによって聞き込んだり、この曲のコンセプトを知ったりした上でこの演出を見ると…君は深い。

この曲の歌詞どおり、前回は"初めて見たのさワンダーランド"、今回は"確かめたのさワンダーランド"であった。

 

壮絶な感動を経て次の曲、流線。沁みる。DocumentaLyももう8年前か。

そして、茶柱。ここの流れがめっちゃスムーズに感じたのはエンドレスとイントロの和音がにてるからかな。ライブで聞くの初めて。ザッキーが伴奏、一郎が歌う。小樽組。姐さんが途中から弾いてたのはコントラバス

次にナイロンの糸。茶柱までの胸にグッと来る雰囲気から、流れに身を預けたいような、海に連れて行かれる感覚。

そしてボイル、広い沖の船の上だ。ナイロンの糸との相性ぴったり。2番のAメロは、サカナクションの歌詞の中でも特に好き。歌い上げた一郎に拍手が上がる。

ラスサビ、いつかのツアーで一郎が言ってた、浮遊感を表現したいと演出に凝ってた部分。そこでなんと!

ステージ左右、奥のカーテンが落ちて、ステージが広がる!!

予想外の演出に盛り上がる。ステージを狭く感じたのは気のせいじゃなく、そこから演出だったのか。

 

みんなまだまだ踊れる?

ステージも広くなり、LEDパネルも登場したことで、このライブの潮目の変化を察知する。

「みんなまだまだ踊れる?」といつもの煽り文句で第2部の始まり。陽炎のイントロで盛り上がる。ギターソロかっこ良い。と、それを邪魔する一郎。

歪んだギターの音が鳴って、モス。何度聞いてもサビの歌詞のハマり方が絶妙。まーゆーわってーがーにーなーるーマイノリティー

夜の踊り子、なんだかんだライブで一番聞いたことあるの、この曲じゃないか。分かっててもサビまで焦らされる感じが最高。

そして意外な選曲、セントレイ。この日のセトリの中では(リリース順で)一番古い曲。でも確かによく考えてみたら、サカナクションで"光"といえばこの曲に違いない。歌詞もばっちり、ツアーコンセプトにぴったり。懐かしい。

今煙の中を歩き続けて

淋しくなる夜を抜けて

千の最後までほら

手で数えたら

見えてきたんだ

繋がる世界

続けて、アイデンティティ。始まる前に「みんなアイデンティティ歌える?」の合図で大合唱するっていう最近のくだり、好き。歌ってて気持ちいいもん。

アイデンティティが来たら気になるのは次の曲ですね。古からの秘儀「アイデンティティ→ルーキー」は炸裂するのか…アウトロから繋がる曲は…

多分、風。まあそりゃそうだ!834.194ツアーだし。この曲もリリースされたときと比べると、ライブの乗せ方というか、演出の仕方が年を追うごとに馴染んできてて良い。

ああ、それにしても、最近聞いてない「アイデンティティ→ルーキー」聞きたかったな…と次の曲。

 

「ミエナイヨルノツキノカワリニヒッパッテキタアオイキミ…」

 

ルーキーやん!!うわああ!!

イントロとともに緑の光!久しぶり!ルーキー!

ラスサビ前、「ロームシアター京都ー!!」

 

「あー楽しかった。ありがとうございました、サカナクションでした。」

と言い残して、新宝島。1サビ後に一郎がスクールメイツのダンスの真似するやつ、愛しいほど好き。そういえばラジオかどこかで新宝島のアウトロみんなに合唱してほしいって一郎言ってたけど、はたして歌ってた人はいたんだろうか。笑

 

良い締めだった…と思ったけどまだメンバーははけない。

照明も落ち着いて、静まり返った中。

流れ出したのは、さよならはエモーション。真の最後の曲。

さよなら

僕は夜を乗りこなす

ずっと涙こらえ

忘れてたこと

いつか見つけ出す

ずっと深い霧を抜け

AH ミル ヨルヲヌケ

アスヲシル ヒカリヲヌケ

 なるほど、"光を抜け"で終わるのか。これにて"834.194光"、本編終了。


アンコール

サカナクションあるある。アンコールの拍手、一定のビート刻みがち。決して焦らない。

メンバー登場。しかし一郎の姿はない。ステージの下手側にスポットライトが当てられる。忘れられないのの衣装を着た一郎が登場。急にコミカルな演出。笑

一郎がうろうろしながらポジションに着くまでメンバー4人の演奏、お互い目を合わせながら息ぴったり。何だこの対比。笑

曲中も一郎はばらの花を客席に投げたり、逆に投げられたり、というホールならでは(?)のハチャメチャな演出でした。

曲が終わり、「散らかっちゃったね」と、ステージ上に落ちているばらの花を拾い集めて、もっちにプレゼント。もっちはまんざらでもない表情。アンプの上に飾る。

 

MC、「今日演出とかめっちゃ上手いこといった」と満足げ。次に、「実は僕、京都とけっこう縁があるんですよ。」と両親の話や姉の話。過去何回か聞いたことのある内容だったが、客席からは「え~!」というリアクションが大きかった。たしかに、京都でライブ久しぶりやもんね。

「今回あの曲やらなかった~とか文句言う人いるので、次の曲は抽選で決めます!」と前々回のホールツアーと同様のコーナー。(魚ゼミナールのときもやってたのかな?)候補曲は6つ(スローモーション、仮面の街、モノクロトウキョー、enough、ライトダンス、Ame(A))だったと記憶、違ったらすみません。

抽選を引いたのは一番前にいたお客さん。引いたのは、モノクロトウキョー。下北の王将に思いを馳せる。

最後は、セプテンバー。バックの映像でカウントアップされる数字は8bit風のフォント。"834.194"までカウントアップされて終わり。

 

まとめ

前回のアルバム前ツアーの続きということで、前回からの流れを汲みつつも、アリーナとホールによる演出の違いも表現していて、改めてすごいバンドだなと。またセットリストも"光"というコンセプトに基づいていて、"光"という観点で見ることで改めて一曲一曲の歌詞に対する見方が深まったなと感じました。

常に最高を更新し続けるサカナクション。次に行くライブはどういう形になるか分からないけれども、どこまでもついて行きたい。

サカナクション「アルクアラウンド」が恋愛リアリティーショーの主題歌に選ばれた結果

2019年6月、6年ぶりとなるアルバムをリリースしたサカナクション。アルバム関連のプロモーションが続く中で、ある衝撃的なニュースが入ってきた。

インターネットテレビ局『AbemaTV』が、7月14日22時よりレギュラー放送を開始する、オリジナル恋愛リアリティーショー『オオカミちゃんには騙されない』。同番組の主題歌がサカナクションの「アルクアラウンド」に決定した。

 『オオカミちゃんには騙されない』は、真実の恋をしたい男女10人が、恋の駆け引きやデートを繰り返しながら、本気の恋に落ちていくまでを追いかける恋愛リアリティーショー。「オオカミ」シリーズは、2017年2月の「オオカミくんには騙されない?」以降、今作で6作目となり、全シリーズ累計視聴数が1億を突破する圧倒的人気シリーズとなっているほか、月刊漫画雑誌『別冊フレンド』にてオリジナル版連載、ファッションブランドとのコラボレーション商品の販売など多岐にわたる展開を行い、女子中高生だけでなく20代女性たちからも支持を得る番組へと成長している。

 今回の『オオカミちゃんには騙されない』では、これまでとは真逆の設定で、女性の中に”オオカミちゃん“が最低1人混ざっているという、史上初の座組みでの放送となる。サカナクションによる主題歌「アルクアラウンド」は、本番組での”オオカミちゃん”に惑わされ揺れ動く出演者の繊細な感情と非常にリンクしており、ノスタルジックな世界観が新しい「オオカミ」シリーズを彩っているとのことから、起用が決定したという。

https://realsound.jp/tech/2019/07/post-385590.html

思わずニュース記事を二度見した。

サカナクションが?ネット局の恋愛リアリティーの?主題歌?しかも10年も前の曲、アルクアラウンド???

これまで多くの楽曲でタイアップを務めてきたサカナクションだったが、最もよく分からない組み合わせだった。自分がそういう番組を見ないからなおさら。


タイアップというものは、作品と楽曲のイメージがどのように結びつくか、という点が重要である。こんな今どきの恋愛リアリティーショーが、10年前の、しかも(個人的に)恋愛のイメージがないこの曲が合うのか…?とサカナクションのファンとして(お節介な)心配をしていたが、よく考えてみれば過去にも「蓮の花」が映画『近キョリ恋愛』の主題歌に選ばれたりしていたので、まぁ大人の事情でそんなこともあるか、と自分の中で落ち着いた(「蓮の花」は恋愛成分強めの曲だとは思うが)。

 

 

うーん、でもやっぱりもやもやするなぁ。

 

 

それから数ヶ月が経って、バイト先の飲み会。後輩たちとの会話で、サカナクションについての話になった。僕がサカナクションファンであることはバイト先では周知のことだが、別に普段から音楽の話をするという感じではない。大体こういう場でのサカナクションの話題といえば、『Twitterで「新宝島」の音ハメ動画見たことあります』とかそこら辺。

ただこの日は違った。


『この前アルクアラウンドって曲聞いたんですけど、あれ良い曲ですね!』


うんうん……?えっ?

思わず二度見、ならぬ二度聞きした。

なぜアルクアラウンド?


『オオカミちゃん見てたら流れてたんですよ〜。あの曲、めっちゃ合ってるな〜って!』


『あ、オレも見た!あのシーンとか、ちょうど良いタイミングでイントロ流れてきて鳥肌立ったわ〜!』

と他の後輩も続く。


おいおいタイアップすげえなぁ。今まであまりサカナクション聞いてこなかった層にもちゃんと届いてるやん…

思わず嬉しくなった僕は『アルクアラウンドって実は10年前の曲で、kikUUikiっていうアルバムに入ってるから良かったら通して聞いてみてね〜』と流れるように一通りの布教活動を行った。


たまたま自分の後輩たちが見ていただけかも知れない、と思っていざYouTubeを開きアルクアラウンドのMVのコメント欄を久しぶりに覗いてみると、ここ数日中に書き込まれた、しかも文面を見るだけで分かるほど初々しいコメントが並んでいた。『オオカミちゃんからきたけど、これ昔の曲なんだね』的なコメントがずらり。違和感もあるが、正直感動した。


その後に彼らがサカナクションの他の曲を聞くようになるかは分からない。だが少なくとも「アルクアラウンド」という一曲がサカナクションの曲としてインプットされた訳で(面白いことに、それも恋愛ソングとして)、この事実は意外と大きいのではと思った。というのも、そのようにインプットされた曲が、新たな出会いの“きっかけ”となりうるから。


思えば、いま自分が敬愛してやまないトーフさん(tofubeats)のことを知ったのは、パスピエBase Ball Bearの対バンというゴリゴリのロックイベントにゲストDJとして彼が呼ばれていたことがきっかけだったし、いま自分にとってのロールモデルであるアリムラさん(in the blue shirt)のことを知ったのは、トーフさんのYouTubeチャンネルでの企画に彼が出演していたことがきっかけだった。いま自分が好きな人やものが、自分の中で定着してから振り返ってみると入り口は意外なところからだったりするのである。


もしかしたら、アルクアラウンドのコメント欄に初々しいコメントを残している人たちも、せっかくだからと関連動画からサカナクションの他の(しかもわりと過去の)曲を聞いてサカナクションにハマるかも知れないし、はたまたそこからさらに他のバンドにハマるかも知れない。


ひとつのミュージシャンに入っていく入り口は、別にひとつだけではない。そしてこれはミュージシャンに限った話でもない。

偶発的かつ不思議な組み合わせが、新しい音や人との出会いに繋がる。そう考えると、日々の友達との会話から、はたまた自宅でゴロゴロしながらするネットサーフィンまでもが楽しくて仕方がない。

 


あのときの”もやもや”はすっかり消え去っていた。

2019年やったこと

2019年の自分の活動を書き留めておく。

研究

大学院生の本業。研究発表は国内会議3本。

・インタラクション2019「自己表情が他者からフィードバックされるシステムによる会話中の笑顔促進効果の調査」

・WISS2019「自己表情が他者からフィードバックされることで笑顔が促進されるシステム」

・UWW2019「自己表情が他者からフィードバックされることで笑顔が促進されるシステムの評価」

他に、神戸ルミナリエの「光る募金箱」ボランティア活動も。 

作曲

5月からPCによる作曲(DTM)を始めた。今年は5曲SoundCloudにアップロードした。

・New Era Kyoto

・Kong A

・Fine Five

・夏の夢

・SCO SCO DISCO

また京都で開催されているDTMワークショップ「POTLUCK Lab.」に参加したことで音楽仲間が増えた。嬉しい。

ライブ

昨年と比べてたくさんのライブに行った。しかも全て関西。

2/17 パナフェス

3/15 ネクライトーキー

3/24 赤い公園

4/28 078music

5/18-19 METROCK OSAKA

5/21 サカナクション

6/28 パスピエ

8/18 ネクライトーキー

9/7-8 OTODAMA〜音泉魂〜

9/28-29 りんご音楽祭

11/16 ゆパ交流戦

11/22 赤い公園

12/27 RADIO CRAZY

12/29 CHOICE29

ブログ

4月1日から5月16日まで、自分の好きな人/ものを紹介するコーナー「なんでもカタログ」と銘打って毎日更新を続けるも、作曲を始めたことによる時間の無さに断念。今後は毎日更新とは言わずとも書き残すべきことを都度書き留める場所にしたい。日記とか?

旅行

3月に東京へ。イチロープロ野球選手として最後の勇姿を見にいく。自分にとって憧れの存在である彼の最後の試合をこの目で生で見れたのは一生の財産だ。試合後に友達の家に帰って1時間半にわたる引退会見をフルで見たのも思い出。

10月にはオーストラリアへ。高校の研修旅行以来の海外。ケアンズでは雄大な自然に触れ、シドニーでは海外のシティライフを覗き見した。結局は日本が一番ではあるが、シドニーは少し住んでみたいかもと思った。生オペラハウスに感動した。

その他

就活を無事に終える。

今年夏からイングランドサッカー1部(プレミアリーグ)を見始める。しかし自分が応援しているチーム、アーセナルはチーム崩壊レベルの不調っぷり。監督も代わったことやし来年は頼むぜ。

スプラトゥーン甲子園の近畿ブロック予選に参加する。3度目の大会出場にして初めて勝利を経験する。2戦勝ち上がったところで幸か不幸かプロチームと当たりボコボコにされる。

来年に向けて

音楽活動(特に作曲)にもっと力を注いでいく。

ブログのことを忘れない。

あと動画編集してみたい。

まとめるとアウトプット量を意識するということで。

社会人になってもがんばる。

 

今年の10曲〈2019年〉

お久しぶりです。

2019年ももう終わり。今年は音楽を作り始めて、音楽友達が増えたというのが一番大きな出来事だった。この出来事は、何年も好きで続けてきた「音楽を聴く」という活動に大きな影響を与えてくれた。何かを創作するって良いですよ。

という訳で今年自分がよく聴いた曲を振り返ります。「今年の10曲」というタイトルにしましたが、どうしても絞れなかったので12曲あります。10曲、とは。笑

時系列順で。全曲ともYouTubeのリンクを貼ってますが、動画であることに特に意味はないです。

 

 

【最高の第二歩】

1.赤い公園「Highway Cabriolet」

新体制になって2番目に公開された曲。イメージは夜の高速道路。絶妙なテンションのコントロール、浮遊感、一音の重み。この曲全体からオリジナルメンバー3人のセンスと石野理子の歌唱力を感じる。来年はより飛躍の年に。

 

【2019年の顔】

2. King Gnu「白日」

‪今年活躍したロックバンドといえば彼らでしょう。昨年末のレディクレではライブハウスステージだったのが今年はLステ満員、そしてテレビ出演も多数。この曲、リズムもメロディも難しすぎ。この曲が世間に認知されあんなに流行るなんて、リリース当初は思ってもいなかった。

 

【コクのある声】

3. iri「Wonderland」

今年リリースされた曲の中で、自分のApple Musicでの再生回数が一番多かったのがこの曲。初めて聴いたとき、女性シンガーでここまで低い声で歌うのかと驚いた。自分的には「コクがある声」っていう表現がしっくりくる。気付けば何度も聴いていた。

 

【偶然の出会い】

4. starchots「humming feat. はるかぜ」

タカヒロさん(starchots)のことはYouTubeでの「ひとりKEYTALK」シリーズで知っていてそちらの動画は何度も見ていた。が、ある日、オリジナル音源も投稿されてることに気づいて何の気なしに見たらめちゃくちゃ良い曲でびっくり。未知の音楽との出会い、という体験の素晴らしさを教えてくれた一曲。

 

【音に込められた執念】

5. in the blue shirt「Cast Off」

アリムラさんは今年自分に最も大きな影響を与えてくれたアーティストかもしれない。初め聞いたときは何となく良いなと思う感じだったが、聴けば聴くほど、ボーカルチョップによって生まれたギリギリ言葉にならない叫びに彼の執念を感じた。音楽の捉え方を広げてくれた一曲。

 

【衝撃の出会い】

6. 芽田ぱに子「HIGH BALL BABY」

POTLUCK Lab.で出会ったDTM友達。持ち込み音源試聴会で聞いて衝撃を受けた。今年の5月からDTM始めたとかiPhoneで曲作ってるとか衝撃ポイントありすぎやけど、単純に曲が好き。友達と言いましたが、もう大ファン。来年以降もっとでかい存在になっていくことに期待しております。同い年と最近知って親近感。

 

パスピエ熱の再発】

7. パスピエ「ONE」

僕のパスピエ熱を再燃させてくれた一曲。今までのパスピエには少なかった曲調。フェスのセトリとか見てても、最近のパスピエ面白いなという感じで見てます。大胡田さんの低音歌うときの声が好き。 

 

【サカナの真骨頂】

8. サカナクション「モス」

ついに出たサカナクションのニューアルバム。「忘れられないの」が表のリード曲というなら、この曲は裏のリード曲だと思う。はじめ聴いたときはどこかチープさを感じたものの、聴けば聴くほどハマっていく、まさにサカナクションの真骨頂を体験。サビの「まーゆーわってーがーにーなーるーマイノリティー」の音のはまり方が気持ち良すぎる。

 

【夜に響く、その音楽】

9. パソコン音楽クラブ「reiji no machi」

昨年よりもまた一つ大きくなったパ音。サカナクション好きな人には絶対に刺さる。MVの夜の街も最高。まさに今、自分のLINEプロフィール音楽に設定してる曲。電子音楽サイコー。

 

【期待のシンガーソングライター】

10. にゃんぞぬデシ「勘違い心拍数」

すっかりハマってしまった。この曲はアレンジが良すぎるし、他の曲も良い。インタビュー読んだけど、この子めっちゃ考えてる。芯がある。アレンジバチバチの「愛を伝えたいだとか」から知って他の曲も聴いてハマっていくという、あいみょんのときと全く同じ系譜を辿ってる。

 

【"2人組"バンド】

11. 奮酉「トランス」

女子2人組のバンド。りんご音楽祭で知った。ベースがいなくとも、2人で出来る音楽を表現する姿勢がいいなと思ったし、あと単純に曲がいい。ゆったりと間を取りつつも、バチバチのライブ見せたるぜ!という雰囲気を感じて好き。ぜひもう一度ライブ見にいきたい。

 

【まっすぐな恋愛ソング】

12. マカロニえんぴつ「ブルーベリー・ナイツ」

バンドの知名度をグッと持ち上げた一曲。こんなにもストレートなのに、歌詞とメロディに心持ってかれる。最近恋愛ソングが沁みるようになったのは冬のせいでしょうか。マカロニえんぴつ、来年の今頃にはもっと流行ってるでしょう。

 

まとめ

という感じです。今年の全体的な流れとして、今までよく聴いてきたバンド音楽からトラックメイク的な音楽に好みが寄ってきていて、意識的に広いジャンルの音楽に触れることができたのかなと。また(稚拙ながら)自分が音楽の「作り手」を経験することで、他の人の音楽を聴くときも「この人はどういう思いでこの曲を作ったんやろう」的な視点を持つようになったのは、いち音楽リスナーとして大きな収穫だった。

2019年は音楽をより多角的に学べた、良い一年だった。2020年は聴く方も作る方もバチバチ音楽やっていくぜ!と言いたいところだが、自分にとって音楽は仕事ではなく表現活動なので、あまり気張らず、「自分の好きなものを愛する」ことを念頭にやっていきたい。ね。

 

POTLUCK Lab. vol.2 感想

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8月24日(土)、京都CLUB METROにて開催されたDTMワークショップ「POTLUCK Lab.」に参加した。前回に引き続き、今回のvol.2も最高のイベントだった。POTLUCK Lab.については、主催のアリムラさんの振り返りをご覧ください。

arimuri.hatenablog.com

 

イベントの詳しい内容についてはtakawoさんの以下のレポートを参照ください(非常に分かりやすいレポート、ありがたや…🙏)。

takawo.hatenablog.com

 

ということで今回のPOTLUCK Lab.を通じて感じたことを書き留めておく。

 

ゆnovation『なに考えて作ってるの?-ゆnovation編-』

novationさん(以下、ゆのべさん)による、曲ができるまでの思考についての発表。ゆのべさんは理系大学生ということで(院試合格おめでとうございます!)、自分と似た環境にあり思考ロジックにも共感する点が多かった。

 

まずは曲を作るに当たっての方向性。

  • やりたいこと,得意なこと
  • 新規性があること
  • 求められていること

を満たせれば良いとのこと。

これ大学で研究テーマ決めるときの指標とほとんど同じですね。これらを満たすものをちゃんと決めようと思ったら、先行研究のサーベイが必要。これからはこの3点を意識しつつ、いろんな曲を聞こうと思った。

 

そして一番印象に残ったのはプロジェクトシート作り。一曲ごとに、

  • テーマ
  • リファレンス
  • ねらい
  • 構成

をノートに書き出すとのこと。

曲の方向性をブレさせずに、モチベーションを維持させるという点で有効な手段だと思った。自分もこれからはこのメソッドを使おうと思う。普通のノートではなく、実験ノートで。笑

 

何事にも人それぞれ得意なことや思考の特性というものがあって、一般に正しい方法と言われることでも人によっては合わなかったりする。DTMにおいても、超ざっくりいうと感覚派と理論派的なものがあると思う(もちろん二分するものではなく、連続的なものとして)。自分は何事においても論理的思考を運用しがちなので、ゆのべメソッド(と呼んでいいのかな?)はわりと自分に合ってそうだなと感じた。

 

Carpenter『フロアを揺らせ! 〜クラブミュージックにおける本当の重低音とは?〜』

Carpenterさんの発表にもたくさんの学びがあった。

 

「クラブミュージック=クラブでかかることを前提とした音楽」という解釈。言われてみれば当たり前に思えるけど、今まで考えたことなかったなと思った。自分にとって音楽を聞く場所は家、道路、電車の中、もしくはライブハウスや野外フェス、というのが自然と当たり前だった。クラブミュージックとジャンル分けされる音楽を聞いたことはあるものの、クラブという場所に縁がなかったし(京都メトロに来たのもこの日が初めてだった)、そういう意味では自分はクラブミュージックを聞いたことがなかったとも言えますね。笑

 

キーワード「重低音≒振動」

確かに重低音を感じた。ちょうどスピーカの前にいたのでラッキー。重低音という言葉は知ってたけども、それが人にどう作用するかまでは考えたことがなかった。重低音をコントロールすることの重要性を学んだ。これがクラブミュージックか。そういえばこの前「808のキック全然音鳴ってへんやんけ!」って思ったけど、あのときは家のしょぼいイヤホンで聞いてたからなんですね。クラブで聞くとめちゃくちゃ迫力あった。ごめん808。社会人になったらそれなりのスピーカが欲しい。

 

テレビやスマホの内臓スピーカでしか音楽を聞いたことない人って意外と多くて(というか世間一般だとそちらの方がマジョリティ?)、そうなるとベースなどの低音が聞こえないし、聞こえないということ自体知らない状況もある訳で。音楽の楽しみ方は人それぞれあることは言えども、それって本当に音楽を聞いてるって言うんやろうかと感じることがあって。だから少しでも音楽に興味があるならばイヤホンで聞くなり、ライブに行くなりして欲しいなと思うことがあるけれど、今回の重低音に関しても同じことだなと思った。クラブで実際に聞かないと体感のしようがないから。やっぱ体験って大事だ。

 

という感じで、クラブの楽しみ方講座としてもめちゃくちゃ参考になりました。

「重低音を使いこなして、よいトラックメイクライフを!」

 

DJタイム

DJを聴きながらたくさんの人とお喋りした。前回会った人とは特にたくさん。また以前から会いたかった人ともお喋りできて楽しかった。

 

Metome『グルーヴ&ミキシング 〜プロジェクトファイル解説〜』

Metomeさんの発表は驚きの連続だった。

3分でいい感じのテックハウス作っちゃうぞ講座。話聞いてるとほんまに3分で出来そうと思ったけど、やってみると難しそう。笑

音楽理論を頭で理解することも大事だけど、曲作りが上手くなるには結局手を動かして曲を作ることが一番の近道だろうなと思った。

うちの研究室の教授がよく言う、プレゼンの苦手な人が上手いプレゼンができるようになるには上手いプレゼンをするしかないという逆説的な話を思い出した。成功体験がさらに自分の力を向上させるという話。頭でっかちになりがちな自分にとって大事な教訓になっている。

あとMetomeさんパン振りしてないって聞いてビビった。

 

Take potluck 〜来場者持ち込み音源視聴会〜

参加者による持ち込み音源の試聴会。今回は曲の性質によってセクション分け、並び替えされていたおかげで前回よりも聴きやすかった。改めて色んな人がいて色んな曲があるんだなと思ったし、それらを作った人が一堂に会しているというのも面白いですね。

 

今回自分は「夏の夢」という曲を提出しました。夏うた作りたい!と思い立ち、夏の音を詰め合わせてみた。夏、といえばいろいろあるけど、自分にとってはやっぱり野球なので、少年野球の様子の音源を入れた。だらだら作ってた曲なので、締切りがなければ完成しなかっただろうなと思った。やはり締切り設定大事。

写真は今年の夏京都の田舎でやった少年野球のOB戦で撮ったもの。

soundcloud.com

自分の曲を聞いてもらうのはめちゃくちゃ緊張するけど、色んな人からコメントがもらえるのは嬉しい。アリムラさんに「音楽にノスタルジックを追求するというのは僕も〜」というコメントを貰ったのが一番嬉しかった。家に帰ってすぐin the blue shirtのRecollect the Feelingを聞いてノスタルジーに浸った。

正直自分の音楽ルーツというのがよく分かってないし、〜っぽいと言われても知らないアーティストだったり…勉強不足だ…作る、聴くのサイクルを意識して回していきたいと思った。まだ自分の音楽の方向性が定まってないから尚更。

 

まとめ

曲作りの細かいtipsを聞くのも役に立つし面白いけど、その人の心構えだったり思いを聞けたことが嬉しかった。音楽リスナーとしての自分を振り返ったとき、直観的に曲を聞いてこの曲好きってなるのもあるけど、結局はその曲を通じて何がしたいのか、どういう思いでその曲を作ったのか、みたいな所に惹かれてその作り手のことが好きになるということが多い。曲を通じて人に惹かれる的な。

DTMというのは大体が1人で行うことではあるけども、人と人との繋がりによる影響ってめちゃくちゃデカイんじゃないかと感じた。そういう意味で、POTLUCK Lab.を通じて得たDTM知識は多いけれども、POTLUCK Lab.を通じて音楽を愛する素敵な方々と出会えたことが何より大事なんじゃないか。POTLUCK Lab.運営陣には感謝しかないです。本当にありがとうございます。

自分も何かしらで貢献したい…POTLUCK Lab. vol.10ぐらいまであれば登壇発表とかしてみたいと思うのでした。

 

これまで出会えた方、そしてこれから出会うであろう方も、皆さんどうぞよろしくお願いいたします。

音楽サイコー。